幼稚園教諭から事務職への転職

子供の頃から幼稚園の先生に憧れていて、将来は絶対に幼稚園で働くと心に決めていました。そのため保育関係の資格が取れる短大へ進学し、そのまま新卒で幼稚園に就職しました。

憧れいっぱいで始まった幼稚園での仕事は、外から見るよりずっとハードな仕事でした。朝から晩まで子供相手の体力仕事、保護者の方とのコミュニケーション、作り物と事務作業の山、そして女性社会ならではの派閥や対立。会社によるのかもしれませんが、勤めていた幼稚園では残業代というのは一切支払われませんでした。行事前などは特に忙しく、帰りが22時を回ることや休日出勤をすることもあったのですが、それらは全てボランティアのようなものでした。

一度労働基準局の監査が入ったことがあったのですが、それ以来、終礼が終わったらすぐにタイムカードをひくように指示が出て、結局環境の改善はされませんでした。給料は周りの友人などと比べて、低かったと思います。幼稚園の仕事は結婚を機に退職しました。

精神的にも肉体的にもボロボロだったので、続けるという選択肢はありませんでした。結婚して4年ほどして子供が生まれました。そして子供が1歳になる頃、生活のために再就職を考え始めました。しかし業務内容を考えた時に、幼稚園で再び働こうとは思いませんでした。

新しい仕事はハローワークや、地元情報誌・インターネットの求人サイトなどで探しました。そして通勤距離や保育所からの距離、労働時間や給与などの条件が希望に合っている会社を見つけたのです。派遣会社でしたが、職種は事務職でした。全くの未経験でしたし、パソコンも独学で少し触れる程度でしたが、ダメもとで応募してみました。

派遣先の会社の一室で、派遣会社の担当者と面接を行いました。簡単なアンケートやスキルのチェックを行った後、派遣先の人事の方とも面接を行いました。パソコンに自信がないことや、事務職が未経験であることなどは、包み隠さず正直に話しました。すると、現在2名募集しているうちの一方の部署ではパソコンのスキルはそれほど必要ないと言われ、そちらで採用してもらえることになったのです。分からないことも、業務をこなす中で覚えていけばいいからと言っていただけて、安心して働き始めることができました。

転職して初めに思ったことは、言い方は悪いですが、なんて楽なんだろうということでした。もちろん仕事は手を抜きませんが、体力的にも精神的にも前職と比べると全く負担はありませんでした。また新しいことを覚えるのが面白くて仕方なっかたですし、パソコンのスキルが上がっていくのも楽しみでした。面接の担当者が上司だったのですが、とても面倒見の良い方で家族のことまで気を回してくれます。同僚ともランチに行ったり、分からないことは気軽に聞ける環境で、とても仕事がしやすいです。

幼稚園で働いていたころは正社員でしたが、手取りは現在よりも少なかったです。現在は派遣で時間もフルタイムより少し短いくらいですが、残業があるときはしっかりとつきますし、有給も取得することができます。小さな子供がいての就職だったのでいろいろと心配していましたが、幼稚園の行事などがあると、中抜けや遅刻・早退・欠席など都合のいいようにさせてもらえます。幼稚園で働いていた頃はクラス担任を持っていたので、そんなことはあり得ないことでした。融通が利くという点でも、転職して良かったと思います。

転職してもうすぐ5年が経過します。事務作業なので、続けていくとマンネリ化してくるのは感じます。幼稚園は大変だったけど、毎日が新鮮でやりがいもあったなと思います。しかし今の自分のライフスタイルに合っているのは、この仕事だと確信しています。異業種への転職を行う場合はスキルがあるのが一番ですが、もし未経験でも正直に伝えることと、一生懸命な姿勢が大切だと思います。